こんにちは
奥村葵です。
早産で早く生まれたママが
赤ちゃんを目の前にして
泣き崩れてしまう場面が
私は忘れられません。
なんとなく破水かも？
と思ってたけど止まったからと
仕事に行き続けていたママ。
１週間後に水が一気に出てきて
救急搬送で緊急帝王切開になりました。
30週ちょっとだったと思います。
ママは自分を責めました。
もうちょっと早くきていれば・・
仕事なんかしていなければ・・
母親になる資格ない・・・
周りのみんなもそういう目で
私のことを見ている。
一挙一動が怖くて、
ダメなママなんだから、子育てもできないって
周りからそう見られている。
ママはそう感じて、鬱になってしまいました。
赤ちゃんの顔を見に行くこともできなくなり
家族みんなが困るたびに
どんどん追い込まれて行くママ。
私は病棟の中でもメンタルに関しての
担当をしていました。
もちろん分娩担当などもしていましたが
メンタルに関する患者さんがいらっしゃると
私が担当になっていたことが多いです。
彼女にお会いした時、
個室のベッドに横向きになっていました。
歩くのもしんどい。寝るのもしんどい。
彼女はそう言っていました。
私はマッサージインストラクターを
持っているので、ママに提案して
足のマッサージを行いました。
マッサージをして行くうちに、
ママがポツポツと話し出しました。
看護師さん、私が仕事に行ったから
あの子は早く生まれたのでしょうか。
私がもっと違う行動をしていたら
まだお腹にいたのでしょうか。
私はこういう時にこう答えます。
あなたのせいでもないし、赤ちゃんのせいでもない。
タイミングっていうけど、
もちろん赤ちゃんが今のタイミングで
出たいって思ったのかはわからないし
ママのせいで早く生まれたわけでもない。
あのね、体の中はとても複雑で
もしかしたら、へその緒が赤ちゃんに
絡まってたのかもしれない。
赤ちゃんは、それを察知して、
37週まで行ったら自分が苦しくなることを
わかって早く出てくるときもある。
もしかしたら、何かで胎盤が剥がれそうに
なっていて、それを察知したのかもしれないし、
何かもはずみで思いっきり蹴っちゃって
破水したちゃったのかもしれない。
元々身体の中にいなかった赤ちゃんなので
身体にとってはなんだこりゃって
なっているんです。
なので、反応も本当に様々なんですよ。
産科は生まれてきた結果論になって
しまいますが、赤ちゃんは保育器で
元気に過ごして、無事退院されました。
ママも元気で、お二人とも生きておられて
よかったと私は思います。
・・・・・・
本当に私はそう思います。
だって、破水先行ですと、
何かの感染でママの命だって危なくなる時があるんです。
そんな現場に立ち会った私たち
看護師・助産師だからこそ
言えることがたくさんあります。
ママは、ご自身のことしか
体験できないので、
やはり自分は人と違う道を
進んでしまったのではないかと
自分を責めてしまいがちです。
実際は、多くのママが同じような
経験をしています。
繋がっていないので、知らないだけなんです。
私は繋がりを作っていきたいですし、
ママたちを笑顔にしていきたいと
心から思っています。
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